
1新規営業・ルート営業の違い
新規営業とは?
「新規営業」とは、未開拓のお客様に対しての営業活動のことを指します。顧客を新規開拓して行く営業といえるでしょう。「営業職」といって「飛び込み営業」や「テレアポ」を思い浮かべた人は、おそらくこの新規営業のことをイメージしていると思います。お客様に対するアプローチ方法は様々あります。テレアポ、飛び込み営業、メール、DM、ビラ配り、ティッシュ配り、などが具体的なアプローチ方法です。BtoBかBtoCかにもよって営業活動は異なります。BtoBの新規営業では、テレアポやメール、DM、飛び込み営業が行われています。広告やホームページからのお問い合わせをしてくれた見込み客に対するフォローも、新規営業の活動に含まれてくるでしょう。BtoCの新規営業では、一般の人々をターゲットに見込み客を開拓して行くことがメインになってきます。ビラ配り、ティッシュ配りといったこともしている営業職の方も中にはいます。
ルート営業とは?
「ルート営業」とは、継続的に取引を行っているお客様に対して行う営業のことです。新規営業とは異なり、既にお客様が存在している状態で営業を行います。ルート営業の他にも、「既存営業」とよばれることもあります。取引を既に行っているので、営業を順番に(ルート順に)回って行くことから、「ルート営業」と呼ばれています。取り扱っている商材にもよりますが、一定の期間で発注があったり、差し替えや更新があったりと、常日頃からお客様の状態を確認していき、しっかりとフォローして行く必要があるのが特徴です。アプローチ方法は、実際に訪問したり、電話やオンラインミーティングを用いた方法がメインです。最近はコロナの影響もあり、訪問ではなくオンライン上で営業する形式も増えてきています。一般的には、ルート営業の仕事は新規開拓などはしないので、営業経験が浅くても取り組みやすいと言われています。
新規営業とルート営業は何が違う?
先述したとおり、「営業職」は新規営業とルート営業に分かれています。大きく違う点は以下の3点です。
①目的
②ターゲット
③仕事内容
それぞれに関して、詳しく見ていきましょう。
①目的
まず、一つ目にあげられる違いは「目的」です。新規営業の目的は「自社の商材をまだ使っていないお客様に利用してもらう」ことです。新しい顧客を取り込んでいくことで、売り上げに貢献して行く必要性があります。それに対して、ルート営業の目的は「既に取引しているお客様とさらに信頼関係を築き、つながりを強める」ことです。つながりを強めていく事で、お互いにとって有益な関係を構築することができます。このように目的が大きく異なってくるのです。
②ターゲット
そして二つ目にあげられる大きな違いは「ターゲット」です。新規営業のターゲットは「まだ顧客になっていない見込み客」です。未開拓の領域にいるお客様にアプローチしていき、顧客に育てて行くのが重要です。それに対して、ルート営業のターゲットは「既に取引を行っているお得意様」です。新規開拓は一切しません。お付き合いのあるお客様のもとに出向いて営業するのがルート営業といえるでしょう。
③仕事内容
仕事内容に関しては、企業によって異なることも多いですが、一般的にどのような内容の業務をしているかを紹介してきます。新規営業の仕事内容は、テレアポや飛び込み営業による見込み客へのアプローチ、見込み客からの問い合わせの対応です。とにかく新規開拓していくのが主とした仕事内容といえるでしょう。テレアポは、電話をかけて昇段のアポイントを獲得する方法です。飛び込み営業はアポイントを一切取らずに、いきなり先方へ訪問して行く方法です。詳しくは別の記事で紹介しているので、そちらをチェックしてください。対するルート営業の仕事内容は、契約後のアフターフォロー、商材の感想や要望のヒアリング、プラスのオプションや新商材の提案です。取引後の関係を良好に保つために、お客様の意見などを聞き、追加で商材を扱ってもらうことで、満足度を高めていきます。
このように、新規営業とルート営業には様々な違いがあります。
2新規営業は辛い?
Googleの検索画面に「新規営業」と打ち込むと、「新規営業 辛い」の文字が目に入ります。新規営業を検索にかける人たちは、新規営業は辛いものだと思っている人がいるのかもしれません。実際、確かに楽な仕事でも、簡単で誰にでもできるようおな仕事でもないのが新規営業です。経験者なら尚更わかるかもしれませんね。
では、なぜみんなそんなにも辛いというのでしょうか。これは一般的に言われていることですが、辛さの一つの要素には、「ノルマ」が含まれています。新規営業の評価の指標には、どれだけの数アポイントを獲得したか、どれだけの数新規契約を取れたか、など数値が指標になっている企業も多いです。そして最低限、この数値はクリアしようというのがノルマです。このノルマに追い詰められていそうというイメージがあったり、実際追い詰められていたりします。これが、新規営業は辛いと思われている原因でしょう。
他にも原因はあります。テレアポ中に、通称「ガチャ切り」をされてしまうことも、辛さの一つにあると言えるでしょう。ガチャ切りとは、電話に出た瞬間いきなりガチャっと電話を切られたり、こちらが話している最中に突然切られたりすることです。これ、不思議なことに予想以上にメンタルにくると思います。また、テレアポであっても何の方法であっても、たくさん営業していくほど、断られる件数も増えてきますので、それによるストレスも徐々に蓄積されていくこともあるでしょう。そのストレスを感じやすい人は、辛いと思ってしまうかもしれません。
しかし、そのような辛さを感じている人も、そもそも辛さを感じていない人も、コツを掴み、スキルを身につければ、営業に対する感じ方は変わってきます。
では、新規営業のコツは何かを点を紹介していきます。
新規営業のコツ
①ビジネスマナーを身につける
これは当たり前ですが、社会人として、ビジネスマナーが身についていない人は何の仕事をするにしてもうまくいかないでしょう。清潔感のある服装、頭髪、丁寧な言葉遣いなど、マナーは徹底しましょう。失礼な言動をしてしまったり、態度をとってしまうと、この先取り引きしてくれません。
②ヒアリングを重視する
提案しなくては!とこちらばかりマシンガントークしてしまっては、お客様は取引しようとはなかなか思ってくれません。相手のことについて、ヒアリングすることが重要です。ヒアリングした内容をもとに、お客様がどんな悩みを抱えているのか、どんなものが需要があるのかに合わせて提案していくのが良いでしょう。ヒアリングした上で、「この商材はこのようなメリットがあり、お客様のお悩みを解消できます」と提案していくと、興味。関心を惹くことができます。
③信頼関係を築く
一度の訪問や電話で契約を取り付けるのは困難でしょう。一回で勝負を決める必要はありません。何回か繰り返し接触を図ることで、徐々に信頼関係を築いていくことができます。ヒアリングももちろん、時期や状況にあった情報提供を行なったり、フォローしたりすることで、信頼関係を築きやすくなります。そうやって信頼関係を築くことで、取り引きしてくれる可能性が高くなってきます。
3ルート営業はきついのか?
「ルート営業はきつい」というイメージを持っていませんか。個人差はありますが、ルート営業は楽だ、楽しいという人もいれば、ルート営業はきつい、怖いという人もいます。マイナスの印象を持っている人はなぜそのように感じてしまうのでしょうか。
中には、ルート営業は接待だと思っている人もいるかもしれません。接待はあくまで、相手先とスムーズに関係を構築するために行われる対応なだけで、必要不可欠ではありません。ただやはりお付き合いしていく中で、そのような場面に遭遇することはあると思います。相手の機嫌をとならいといけない、というのは企業によってはあるかもしれませんが、絶対そうとは言えないのです。また、相手先が苦手な人だったり、「〇〇さんのときはよかったけど△△さんに担当が変わってからは微妙だな」など言われたり思われたりすることもありえます。実際そのような体験をして人は、きついと思ってしまうでしょう。
しかし、このようなケースも中にはあるだけで、必ずしもルート営業はきつい、怖いとは限りません。またコツを掴めば楽しく営業することができるでしょう。そこで、ルート営業のコツをいくつか紹介していきます。是非参考にしてみてください。
ルート営業のコツ
①下手に出過ぎない
お客様のご機嫌を取りたいがために、下手に出過ぎてしまうのがよくある失敗です。しっかりと本来の目的から逸れず、取引することが大切です。その中で、下手に出過ぎないことが重要なのです。できるだけ対等にやりとりをして、良好な関係を築いていきましょう。
②相手に合った提案を心がける
よくヒアリングをした上で、お客様にどんな提案をするべきか、よく考える必要があります。企業によって、課題や要望は異なり、それぞれに合わせて提案していく必要があります。一度断られても、別の角度から提案したら契約を結ぶことができたということもあるでしょう。「何が理由で断られたか」、「どのような製品であれば利用もらえるのか」を分析して、改善を重ね、提案をしていくことを心がけましょう。
③柔軟な対応力と雑談力を持つ
ルート営業は長いおつきあいになることが多いです。関係は良好に保ちたいところです。そのためには、柔軟な対応力と雑談力を持つと良いでしょう。様々な話題に対応できた方が、場を和ませたり盛り上げることもできます。相手の急な要望にも、柔軟な対応力で答えることができます。そうすれば、信頼関係を構築でき、お互いに良い関係性でいられます。
4営業に必要なスキル
さて、ここまで新規営業、ルート営業のコツを紹介してきました。これらのコツをうまく生かしていくためにも、一定以上のスキルは必要になってきます。どちらかが欠けていてもいけません。営業成績を伸ばしたい人、営業がうまくいかない人は次のスキルが身についているか振り返ってみましょう。ここでは5つのスキルを紹介します。
①コミュニケーションスキル
営業でいちばん重要なスキルはコミュニケーション能力です。営業担当として、お客様と電話で話したり、商談に行ったり、訪問したりと、必ず他社の人間、または一般消費者と関わることになります。そこでコミュニケーション能力が欠けているのは致命傷です。これから紹介する残り④つのスキルも、このコミュニケーション能力が軸になってきます。初対面の人でも、人見知りせずに打ち解けるの能力、いろんな話題についてける話題の引き出し、信頼を築くけるような話術などは、コミュニケーション能力に含まれてくるでしょう。コミュニケーションあっての営業なので、このスキルは必要不可欠です。
②ヒアリング能力
次に紹介するスキルは、ヒアリング能力です。よく営業でが得意な人は、「話し上手」というイメージを持っている人がいます。しかし実際はそうではありません。「聞き上手」な人のほうが営業では力を発揮します。お客様は、問題が何なのか自分で理解していないことが多いです。その気づいていない部分を、ヒアリングすることで発掘していけると、成約率が高まるでしょう。
③課題発見力
先程のヒアリング能力に関連してくるものですが、課題発見力は非常に大事です。ヒアリング能力が高く、様々なことを聞き出し、本音を理解できたとしても、課題が何かわからなければ意味がありません。ヒアリングの内容をもとに、お客様が何に困っているのか、何を必要としているのか、何があれば満足しもらえるのか、熟考していかなければなりません。
④提案力
提案力も必須となってきます。課題を発見できたら、その課題を克服するために、自社のサービス・製品が有効だということを伝えなければなりません。その提案のときに試される力です。ピンポイントで相手の課題を突き、自社製品でその課題を壊していくイメージです。相手の弱点を知っていても、そこにうまく攻撃できなかったら意味がないのと同じです。論理的な思考のもと、いかにして提案していくか、その力が営業では必要となってくる場面も多いでしょう。
⑤対応力
スムーズな対応力も求められてきます。ヒアリングをし、課題を聞き出し、お客様が契約を断る理由がない、そんな状況になったときなど、ベストタイミングで成約に結びつける対応力が大事です。メリット・デメリットを伝えた上で、ここぞというタイミングで、勝負を仕掛ける対応力、これがあれば商談を初めて、成約に至るまでスムーズに営業することができるでしょう。
5まとめ
